再び、SNSについて流山で考える。2025.04.23公開

子ども・子育て支援

今日のNHKクローズアップ現代+のテーマは、「どうする?子や孫のSNS利用 世界で進む”禁止法”日本は」だった。クローズアップ現代+: https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/R7Y6NGLJ6G/

本ブログでも、しつこく、この問題を取り上げてきた。今日も、考えてみたい。

これまでもご紹介した通り、オーストラリア、フランス、他にもフロリダ州(未実施)、ブラジルなどで法規制実施の判断がなされた。

子どもの脳とSNSの関係については、すでに1万人以上を対象とした調査などが行われている。脳科学の専門家は、SNSの依存性について警笛を鳴らしている。9歳から10歳の子どものSNS利用が1時間増えると、翌年摂食障害が60%増加するという結果が出ている。

SNSの影響で摂食障害となり入院した日本人の少女が紹介されていた。母親は、「なすすべがなかった」と語っている。

スマホの問題点として挙げられていたのは、

◯自らの発信で情報漏洩、炎上

◯ポルノ・犯罪などの有害コンテンツ

◯依存的利用

◯悪意ある人とのつながり

が挙げられていた。

見ておわかりの通り、かなりの「自己管理能力」「個人情報の怖さへの理解」「炎上などが起きたときの心理的負担の大きさ」「依存性」の問題があることがわかる。

特に問題なのが、私は依存性だと思っている。SNSは、いったん何かを検索すると、それに関連する情報が次々と勝手に示されていく。その構造としての「無限スクロール機能」が、依存性を高め、長時間利用を促す。これは、SNS企業の利益を上げるための戦略でもある。子どもたちだけでなく、私たち大人も、その戦略にどっぷりと引き込まれている。この依存性は、ドラッグと似ている。

このような依存性を自己管理できる子どももいるだろう。番組内では、家族で話し合い、ルールを決めている様子が流れていた。それでも「時間制限されるのが嫌だ」という子どもに対して、時間制限をかけるのではなく、自己管理に任せようということになった。そうすると、その高校生の視聴時間が減少した、という結果だった。しかし、短期間ではなく長期間で、取材のない中で、本当に自己管理が可能なのか。

番組では、

◯親子でルールづくりをする。

◯そのルールを親も守る。

◯長さにこだわらず、何をしているか共有することが大切。

◯フィルタリングをする。

といったことを勧めていた。

我が家も含めて、携帯ばかり見て、行動や意識が切り替わらない子どもの姿に怒り、親子げんかに発展している家庭は、かなり多いのではないだろうか?我が家も、言ったら止める状態だ・・・と本ブログで言ってきたが、もちろん親子関係が危ういこともある。

今の日本で子どもたちの携帯利用制限を法律で禁止したら、キレて、大変なことになるかもしれない。とはいえ、親の承諾だけの制限にすれば、「なんでうちだけダメなんだ!」と、これまたキレられて、流血の騒ぎ(依存性がそうさせる)になりかねないと真剣に思う。

行動を法律で制限することは、なるべくしたくないが、家庭の話し合いで済む状態なのだろうか。もちろん、携帯、インターネット、SNSを通して、いろいろなプラスの出会い、情報の共有、いい刺激を受けることもあるだろう。

一方で、SNSによるいじめはよく聞くし、摂食障害をはじめとしたメンタルヘルス問題などについても、真剣に検討する時期ではないだろうか。

まずは、子どもたちのSNS利用について、親と子の双方に、大規模な国内調査を行うべきだろう。またSNSに関係した子どもたちの自殺数についても明らかにするべきだろう。

そういった資料をもとに、親も子も議会も、共に日本もSNSの規制について、本気で検討する時期になっているのではないか。

私が、この問題にこだわるのは、SNSとのつき合い方が、今後の社会の動き、人と人との関係、社会の作り方、進め方、行政の在り方にも大きく影響するからだ。

この問題を真剣に検討する時期に来ていると思う。

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