富山市の富山城址公園で、107羽ものサギが大量死していたことがわかった。死亡したサギから鳥インフルエンザが検出されなかったことから、その大量死の原因を検討していたところ、「繁殖期の真っ最中に松の木を伐採したことが原因である」と結論づけたという。

私は、何度が富山城址公園を散歩したことがある。堀に囲まれ、県庁や市役所が隣接するが、とても落ち着く空間だ。
しかし、約3年前から、公園利用者や通行人からサギの鳴き声やフンの被害についての相談があったそうだ。そのため、生息地となっていた場所の松を6本伐採したという。死んだサギの多くが幼鳥だったことから、十分に成長しないうちに木を切ったため、巣を失い、幼いサギがエサを得られず、生き残れなかったようだ。
自然のバランスというものは、とても微妙なものなのだということを教えられる。
流山市長選挙の際に、おおたかの森で、公園をつくるために、多くの木が切られたという。その際に、「近隣の家の窓に気持ち悪いくらい大量の虫がへばりついて、凄かったのよ!」と教えてもらった。その虫たちも、いつの間にか、いなくなってしまったという。
富山城址公園のサギと同じように、流山市でもムクドリなど、フンや鳴き声のうるささなど、人との共存は簡単ではないことは承知している。
しかし、その動物や昆虫などの生態を無視して、そのやり方を間違ってしまうと、必要のない死を招くことになることがわかった。戒めとしたい。
今後、富山市では反省の上、サギ繁殖期を避けた環境整備や公園内での生息可能区域の設定などを検討していくという。
流山市でも、ふるまぎ地域をはじめ、貴重な動植物の生息地がどんどん人間によって侵食されようとしている。一旦失ったものたちを戻すことは難しい。流山市もまた、先達から何を引き継ぎ、どのような大切な宝をもっているのかを判断する、確かな審美眼をもって発展していきたいものだ。
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