起きてはならない乳児院での殺人事件。流山から訴える。2025.06.02公開公開

女性たち

佐賀市で、5月31日、起きてはならない事件が起きた。

3歳未満の子どもを保護された母親が、乳児院の職員を切りつけ、職員が死亡する事件が発生してしまった。繰り返すが、起きてはならない事件だ。亡くなった職員は、私と同じ年代の方。長年、子どもたちのために頑張ってこられた方だと思う。心からご冥福をお祈りしたい。

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この間の母親の対応には、警察が対応することがあったようだ。警察が保健所に通報したにも関わらず、「診察不要」として帰宅させた。その判断については、もっと詳細な説明が必要だろう。

ただ、さまざまな難しさがあって子どもが保護されたとはいえ、子どもを失った母親の悲しみが凶暴化することは十分に理解できる。

それまでも騒ぎがあった場合には、とにかく警察との協力をしっかりすることが必要だろう。そのことに躊躇しないことだ。以前は、民事不介入だった警察も、2000年以降、DV防止法や児童虐待防止法を含め、民事に介入するようになった。その後、警察も様々な研修を重ねてきている。警察との連携が法的に書かれた際には、さまざまな問題があがったことは承知しているが、私は必要だと思っている。「いつも」ではなくても、しかし必要な時は躊躇しないことだ。特に保護の際には、強制力を持つ警察の存在が必要な時があるだろう。

警察も制服組警察官が対応しがちだが、私服警察官を派遣して、威圧感を与えないように配慮し、母親を受け止めつつも、いざという時に対処できるような体制が必要だ。

以前のブログにも書いたように、私が流山市長選挙で訴えた「みんなのサポートセンター」。ここでは様々な方を保護するので、できれば施設内、少なくとも近くに交番があることを考えている。私は、政策秘書の時に、DVシェルターを運営する皆さんの支援をしてきた。その中で、スタッフによる、徹底的「保護空間の管理」を見てきた。それほど「保護」の現場は過酷である。行政の長は、そういった保護の現場の厳しさを知らない方の方が多く、現場の課題が深く認識されないまま、対応がなされてこなかったと思う。

このような事件が起こると、どうしても全国の児童相談所の皆さんに心理的な影響を与えざるを得ないだろう。しかし、警察と連携しつつ、必要な保護に躊躇しないで対応していく必要があるだろう。

私は、政策秘書の頃、視察させていただき、某県中央児童相談所の夜の様子も見せていただいている。両腕に小さな乳児、幼児を抱えて対応している保育士さん(当時は、保母さんと言っていたと思う)の大変さを知っている。大変だと言いながらもニコニコ子どもに接している姿に、頭が下がった。そのような仕事をしてくださっている職員の皆さんに敬意を表しながら、だからこそ、職員の安全ということがしっかり確保されることが大切だ。そして、それは行政の長の責任だ。

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