私にとって、子どものサポートから学ぶことはとても多い。
今日は、高校の家庭科の進化している現状をお伝えしたい。
高校生のお子さんがいる方、ぜひ高校「家庭科」の教科書や授業の様子を見てみることをおすすめする。
息子の学校の家庭科は、まず「自立とは何か?」を考えるところから始まった。
生活的自立、精神的自立、社会的自立、経済的自立、性的自立
これら、一つひとつについて考え、自分を振り返りながら考えるようになっている。
次に家庭について。
パートナーと暮らすことの中には、DVの問題についても学べるようになっている。
また、家族の在り方も、法律婚の他に事実婚、ステップ・ファミリー、同性カップルなど、さまざまな「家族」の在り方があることを伝えている。フランスのパックス法、日本の里親制度についても知ることができる。そして、そのような様々な家族の在り方と法律の関係についても紹介している。
次に、ワーク・ライフ・バランスや育休をとった男性たちの姿を紹介している。
また性差別の存在についてもしっかり学んだ。息子は、今もなお残る女性差別、例えば、賃金、社会的地位、政治的指導者における女性の少なさなど、現状の日本の女性たちへの差別の存在について、しっかりと知ることができたようだ。
そして今日は、命の誕生について学ぶ中で、「性的同意」について、かなりしっかりと学んでいた。
刑法の改正があったことを紹介しながら、
性的同意のポイントとして:
・始める前から同意を確かめる。
・言葉で明確に確認する。
・YES以外は同意ではない。
が必要だと教えていた。
その上で、10代の妊娠した女性の約68%が人口中絶を行うという事実を紹介した上で、「安易に性交渉しない。」「コンドームを正しく使用する。」とはっきりと伝えていた。このような事実を知って、息子もショックを受けていたようだった。
また性的同意については、具体的に漫画で性的同意を確認するシーンを紹介しながら理解を促していた。今時!だと思う。でも感覚を掴みやすいなと感心した。またエイズ、クラジミア、梅毒などの性感染症に感染することを紹介していた。梅毒などは、ここのところ再び感染拡大している。これらについても恥ずかしがることなく、単刀直入に伝えていた。
そして子育て。
育休をとってしっかりと子育てする男性の姿を紹介していたのが印象的だった。子育ての際には、「子どもが子ども自身で遊ぶことの大切さ」を伝え、「子どもと向き合うことの大切さ」「子育てとは思うようにならないことの連続であること」、その結果「子育ては親育ちでもあること」、「子どもの主体性を育てる」ことが大切だと伝えていた。
「実況中継をするかのように、赤ちゃんに話しかけながら」お世話をすると、子どもの言語獲得にも良いといった具体的なアドバイスは、とてもわかりやすいし勉強になった。
ざっとご紹介したが、いかがだっただろうか?
家庭科が進化している!
という印象をもった。とても大切なことだと思う。
生徒たちに、しっかりと「自分で」考えさせている。私が高校生だった頃から、社会の「常識」も大きく変わってきた。DV、性的同意など、大切なことをきちんと伝えている。心強い!
このようなことをしっかりと学ぶことによって、自分の人生に向き合って、しっかりと「自分で」考えられるようになっている。進化した高校の家庭科を学ぶことによって、そのような新しいセンスをもった若い世代が増えて、自分たちの人生やその新しい「当たり前」を支える社会のあり方へと、この社会を変えてくれると嬉しい!
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