流山市公立幼稚園廃園問題:Xでの対話②

子ども・子育て支援

Q:この時代に建学の精神を理由に入園希望のこどもを断っている私学幼稚園が本当にあるのですか?そうであれば相応の理由があるのでしょうか?全私学園を調査して結果を教えてほしいです。

上田より:

建学の精神というのは、その幼稚園の教育目標をさしているのでしょうか?それを「理由」に障害をもつ子どもを断る園はないはずです。
あくまでも、在園する園児たちをケアするために、一人の子どもにずっと手をかけることはできないということでしょう。最近は、安全基準も厳しいし、あれもこれもやらなければならない。そこで、それぞれの幼稚園の経営者や園長らの「判断」にかかってくる。
 大変でも受け入れようという園もあるでしょうし、補助金があるなら受け入れてもいいという園もあるでしょう。一方で、テレビに出た保護者の方のように、大変だからできないと断ってくる園もあるのでしょう。他の保護者から苦情がでるもあるでしょう。私立ですから、それは自分達の判断で可能です。
 実際、テレビに出てきた東京の幼稚園の園長も、園の名前が出せない理由は、障害をもつ子を受け入れている園と知られると、そこに入園希望が殺到するが、そのキャパはないと発言されていました。
幼稚園を経営されるのですから、子どものことを単に「お金」とみているような経営者はいないと思います。人を育てる喜びや意義というものを理解しているから、園を経営していると思います。それでも、私立は、経営を度外視しては続けられないのが事実。そうなると、手がかかること、手がかかる子どもは断ることになる。
私は、特に公立の保育園・幼稚園や小学校、中学校は、地域社会そのもののはずだと考えています。地域には、障害のある人も、病気の人も、いろんな人がいる。私立は「ある一定の基準」を満たした人たちの集団ですが、公立はそうではない。あらゆる人を受け入れる。それは社会の皆さんの税金によってつくられ、「公(おおやけ)」の存在だからです。
私は、子どもたちは、できるだけ自分の生き暮らす、地域社会を知っておくことが大人になるためには大切だと思っています。そして、公立は最後の砦になる場所であると思っています。だからこそ、その質、その矜持をしっかりと確保する必要がある。そのために行政、市長が全力を挙げる責務があると思っています。

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