票をもつ大人ではなく、子どもを中心に置く判断を!流山市でも。2025.03.28公開

子ども・子育て支援

3月27日の朝日新聞朝刊に、千葉県児童相談所の元職員が過酷な環境での勤務と未払い賃金や慰謝料の支払いを求めた訴訟の判決があったことが報じられている。

判決は、県の責任を認め、慰謝料30万円と未払い賃金の支払いを命じる判決だった。

ところ、千葉県は即日控訴している。

裁判を闘うことは大変なストレスだっただろうと思うが、原告の飯島さんは、よく頑張られたと思う。こういった行動がなければ、結局職員が我慢し、県は見て見ぬふりをして、時間が過ぎるばかりだ。

一度傷ついた人の心を癒すことは、簡単ではない。特に、子どもは、時間も労力もかかる。児童相談所の職員の過酷な勤務の実態は、以前から指摘されていたにもかかわらず、改善されていない。

私も政策秘書の頃に、何度が現場に伺い、その大変な勤務実態を目にしている。神奈川県や埼玉県の児相に伺った。理解のある所長さんに出会い、夜までいることを許可していただき話を聞いたが、特に夜の負担は、見ていてもとても大きいと感じた。

原告である飯島さんは、こう語っている。

「子どものためにやりがいを感じて入ってくる人たちが健康に健全に働けるような環境だと分かれば、人は集まってくれると思う。」

この言葉通りなのではないだろうか。

専門ではない職員が配置されたり、人員不足な環境が常態化していたりする中で、責任だけが職員の肩にのしかかっているのが現実だ。

この現状は、対応していた子どもが亡くなっても、変わっていない。信じられない。

結局、首長や国会議員が、票のありかである「大人」にばかりアピールして、やれ高校無償化だ、やれ給食無償化だとやっている。しかし、一番大切なのは、「子ども」を中心に置くこと。そのために、まずどのような予算が優先されるのか、を判断できる人物を有権者の皆さんが、首長や国会議員に選ぶべきだ。有権者こそが、自分のことだけでなく、社会全体を見渡す見識をもたなければ、社会は変わらない。

自分の選挙ではなく、子どもの命と心身の健康を一番に考えられる人が決定権をもたないから、このような事態が放置されるのだ。

流山市内には、児童相談所がない。だとしたら、柏児童相談所にもしっかり協力して、人員不足の解消を現場と相談しながら、実行すべきだ。

私は何度も繰り返すが、流山市内に「みんなのサポートセンター」を設置して、子どもたちを保護できるような、家庭的な環境を整備すべきだ!

残念ながら、千葉県は即日控訴したが、原告の飯島さんは31歳とまだ若い。彼が心身を回復し、戻ってこられるような環境が整備され、現場に戻ってこられたらいいと思う。

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