3月22日(土)初石公民館で開催された「いのちと生活を支える在宅医療と介護〜地域で暮らし続けるために〜」と題したシンポジウムに参加してきた。本ブログでは、今日から6回に分けて、シンポジウムの内容を皆さんと共有したい。
まず、この表を見ていただきたい。
病床数 | 人口10万人あたりの病床数 | ||
---|---|---|---|
流山市 | 流山市 | 全国平均 | |
一般療養所病床 | 28.00 | 14.01 | 57.16 |
病院病床(全区分計) | 1122 | 561.42 | 1164.13 |
一般病床 | 854 | 427.32 | 697.19 |
精神病症 | 250.29 | ||
療養病床 | 268 | 134.10 | 212.11 |
結核・感染症病床 | 0 | 0.00 | 4.18 |
出典:資料「いのちと生活を支える在宅医療と介護」
資料に、年数が書いていないので、そこはご了承願いたい。
人口10万人あたりの病院病床数を見ると、全国平均1164.13に対して、流山市は561.42で、全国平均のほぼ半数となっており、圧倒的に少ない。このうち、療養病床は、全国212.11に対して、134.10と少ない。
この現状を支えるのが、在宅訪問医療である。
入院したり、介護が必要になったと感じた時は、
・メディカル・ソーシャルワーカー
・地域包括支援センター
に相談してみよう。
地域包括支援センターは、流山市内には5ヶ所ある。
詳細は、流山市ホームページ:

施設名 | 所在地 | 電話 |
---|---|---|
北部高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター) | 〒270-0111 流山市江戸川台東2-19 | 04-7155-5366 |
北部西高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター) | 〒270-0116 流山市大字中野久木421番地(特別養護老人ホーム花のいろ) | 04-7197-1378 |
中部高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター) | 〒270-0174 流山市下花輪409-6(東葛病院付属診療所内) | 04-7150-2953 |
東部高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター) | 〒270-0135 流山市野々下2-488-5(特別養護老人ホームあざみ苑内) | 04-7148-5665 |
南部高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター) | 〒270-0157 流山市平和台2-1-2(流山市ケアセンター2階) | 04-7159-9981 |
これらの場所に行けば専門家がいるので、さまざまな説明を受けて、施設に入所するのか、自宅で治療・介護を続けるのか、本人、家族で検討する。
シンポジウムでの専門家の皆さんの話を伺いながら、流山市においても、日々の治療、介護、看取りまで、在宅医療を利用することによって可能だとのことだった。これは心強い!
大切なのは、
1)ご自分(本人)の医療介護方針を自分でしっかり検討するということ。
2)自分の考えを家族(成年後見人など)にしっかりと伝えること。
このようなプロセスを厚生労働省は「人生会議」という言葉を使って奨励している。
このような意思表明をきちんとしておくことで、家族がさまざまな判断が求められる際に大きな指針になる。
私自身、父を看取る経験の中で、家族としていろいろな判断があった。
幸い、訪問医療をしていただく素晴らしい医師に出会い、明確な現状報告と方針を示していただいた。そのおかげで、家族としての判断をしていくことができた。父が「胃ろうはしない」と明言していたので、これが大きな軸になった。最終的には、最低限の延命治療のみ行った。
忘れもしない私の誕生日、医療従事者である妹から判断してほしいと連絡が入った。あの日のことは忘れない。そして、自分や母の判断は、間違っていなかったと思えている。いろいろな意見がある。だからこそ、家族の側にも、明確な方針をもっておくことが必要だと思う。
父は、厳しいと言われた時から、かなりの時間を生きてくれた。父も大変だったと思うが、私たち残された家族が十分に、父と過ごし、お世話をし、感謝を伝えることができた。私は離れて暮らしていたので、それほど何回も会うことはできなかったが、それでも、父に感謝の言葉を伝え、父にもそれが伝わったと感じられた。父は、最後に、私たちのために、そんな穏やかな時間を残してくれたと思っている。感謝しかない。
「介護というのは、いくらやっても後悔が残る」と聞いたことがある。その通りだろう。それでも、やはり家族の後悔を少なくするためには、「自分達ではなく、本人の意思を実現することができた」ということが大切なのではないかと思う。
我が家の介護を見てきて、在宅医療・在宅介護は、簡単ではないとも言いたい。家族の負担はやはり大きい。。施設で、専門家にお願いした方が、本人に優しくできることもあるだろう。だからこそ、最後の最後でどうしたいのか、家族と一緒に考えていくことが必要だと思う。家族の協力があれば、在宅医療・在宅介護を利用するというのも一つの選択肢になると思う。
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