国立科学博物館で開催している「古代DNAー日本人のきた道ー」展に、家族で行ってきた。
日本人は、どこから来たのか。どのような成り立ちをしてきたのか。なかなか興味深いテーマ。
古代ゲノム解析によって、日本でも、世界でも、人類の起源や人類の拡散の様子が詳細に明らかになってきている。「次世代型シークエンサ」という装置の登場によって、核DNAが全て読めるようになり、分析が格段に進んでいるという。
面白かったのは、沖縄県石垣島の「白保竿根田原洞穴遺跡」から発掘された日本最古の人骨。
その人骨やDNA情報から、その人の顔つき、体つき、生活の様子(どんなものを食べていたか)などがわかるという。現在の沖縄にいても違和感のない顔つき!
また別の人骨。こちらは、ある墓に、父親と異母姉妹2名の娘たち、この3人と全く血縁のない女性が1名埋葬されていたという。この血縁のない女性は、どのような存在なのか?古代では、人がどんどん亡くなるので、再婚などもよくあったようだ。古代の家族の形の姿も、興味深いものがあった。個で埋葬されるケースもあるが、「家族」で墓に埋葬されているケースもあって、興味深い。
頭蓋骨から顔が復元され、その復元された人が来場者に、自分のことについて映像で話しかけてくる仕組みになっている。これも大変な作業だっただろうが、とてもわかりやすかったし、思わず見入ってしまった。
古代犬や古代猫のDNAについて、犬好き、猫好き必見だ。
また南の人々、北のアイヌの人々の起源についても分析されており、南北の人々の交流、縄文時代から弥生時代へのDNAの変化など、縦横無尽に分析されている。
今後は、大陸との関係についても、DNAの解析によって、関係が明らかになってくるのではないだろうか。古代において、さまざまな技術、知識が渡来人によってもたらされた。DNA分析から渡来人の動きを追うことによって、技術や知識の流れ、国家の形成の流れが見えてくるのではないだろうか?ワクワクする!更なる分析を期待したい。
特別展「古代DNAー日本人のきた道ー」
国立科学博物館、6月15日(日)まで。
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