流山市が失いつつある貴重な「谷津」を守りたいっ!2025.05.0公開

自然・環境

今日も5月5日に参加した「ふるまぎ周辺生きもの観察会」で学んだことを共有したい。

この観察会は、「ふるまぎ里山ミュージアムを実現する会」の皆さんが企画してくださった。昨日の生物編に続いて、今日は、ふるまぎに起きている「ある変化」について。

ご存知の通り、流山市は急速に人口増加し、私が住む南流山地区でも、更地になったなと思うと「住宅」ばかりが建っている。キッコーマンアリーナからふるまぎ(古間木、野々下、長崎)まで歩いて行く途中も、たくさんの新しい住宅が建っていることに驚いた。更地があるので、まだまだ家が建つのだろう。

観察会で訪れた「ふるまぎ」地域は、流山市のみどりの基本計画では、「保全配慮地区」に指定されているという。しかし、今、ある変化が起きている。

ふるまぎは、田とそれを囲むように雑木林がある場所で、このような場所を谷津と言う。流山市内でも貴重な場所。多様な生物の生息場所でもある。ところが、今、この谷津の田だったところが埋め立てられているのだ。流山市の農業委員会に「農地転用」が認められれば、写真のように埋め立てられることが可能になる。ここは、芝を育てる畑に農地転用すると表示されている。

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しかし、田ではなく畑になれば、サシバなどのエサの宝庫は失われてしまう。また土壌環境も変化。水と空気の動きが妨げられることによって、雑木林にも影響が出てくるという。また芝を育てる時には、農薬を多用することになるため、周囲を含めて影響が出る。

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現在のところ、埋め立てられているが、芝は植えられていない。これが本当に芝を植える畑として利用されるのかどうかも、見守る必要がある。というのも、全国では、建設残土処理のために、「農地転用」を名目として建設残土によって田が埋められて、そのまま放置されたり、資材置き場にされるケースが出ているのだそうだ。だいたい、1リューべ=1m3=5000円くらいが相場という。しかし、すでにほぼ1ヘクタールくらいが埋められている。また、その隣接地にも測量のためのポールが立っており、第二、第三の工事が進められるのではないかという恐れもある。

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さまざまな生物の生息地である、流山市内でも貴重な谷津が失われている。

失われた谷津を蘇らせることは簡単ではない。

今一度、流山市、農業委員会も、ともに立ち止まって、この貴重な谷津を保存し、守っていくことができないものか。

今回の観察会を企画・実施してくださった「ふるまぎ里山ミュージアムを実現させる会」は、このふるまぎの地を守り、流山市に対して、水田、湧水、湿地、雑木林、里山の環境を守るための調査・保全及び回復、農家の支援、農業継承への仕組みづくり等を提案していくそうだ。またそのための関連部署を横断的に総括するプロジェクトチームの立ち上げ、環境省の「自然共生サイト」の認定を求めていくそうだ。

ぜひ、多くの流山市民が力を合わせて、この多様な生物を支える貴重な谷津を守っていきたい!

会では賛同会員を募集中!!!賛同を希望される方は、akira_kashi@yahoo.co.jpまで、名前、住所、電話番号、メールアドレスを送って、連絡すればよいそう。

今回、この観察会に参加して、流山市内に貴重な谷津があることを実際に見ることができた。貴重な体験だった。運よく!環境省の絶滅危惧種II類のサシバを観察することができたし、千葉県最重要保護生物(Aランク)のニホンアカガエルなど、この地にさまざまな生物が生きる環境があることを観察することができた。。今なら、まだこの環境を守ることができる。繰り返すが、失われてから、これを回復することは極めて難しい。だからこそ、流山市の市としての「開発のあり方」について、きちんと立ち止まって確認し、守るべきを守り、未来の流山市へとつないでいくことがとても大切だということを実感している。

今なら、まだ間に合う!

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