流山市の運河を探索。利根運河大師を知る!2025.05.16

まちづくり

15日、「史跡ガイドと巡る利根運河」に家族で参加してきた。

利根運河大師、ご存じですか?私も、流山で暮らして20年近くなるけれど、ビリケンさんは知っていても、利根運河大師さんのことは、ほとんど知らなかった!とても勉強になるツアーだった。

利根運河大師は、利根運河会社の支配人だった森田繁男氏が、流山など近隣町村に呼びかけ、四国八十八ヶ所の霊場を超える八十九ヶ所札所を建立したのだという。背景には、四国霊場巡りの人気が高まる一方で、なかなか実際に四国霊場巡礼することが難しい中で、流山周辺地域に暮らしながらにして「弘法大師の徳を広め、悩める衆生を救うこと」を可能にするためだったようだ。加えて、利根運河への集客という目的もあったようだ。大正2年5月21日に、入魂供養が行われ、新四国八十八ヶ所利根運河霊場が誕生したという。

すごい構想力!に驚かされる。ビジネスマンらしく、札所の札の下部は、宣伝になっている。なかなかの商売人!と見た。

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ブラッセリー新川さん敷地内の大師像。お水が供えてあって、大切にされている。

しかしその後、利根運河が国に売却され、運河堤防が嵩上げされる中で、この地域にあったお店が撤去され、大師堂も撤去されてしまった。行き場がなかった大師像は、円東寺(現在は市野谷に移転)に移されたという。

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六地蔵さんも。信心深い先達の姿が伝わる。

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祠がない大師さんもまた地域に馴染んでいる。

その後、東部会中学校社会クラブや柏市の有志によって、太師の所在が調査され、所在が判明したという。素晴らしい!昭和61年、流山、柏、野田の勇姿による「利根運河霊場再建発起人会」が結成。平成8年4月21日、土地の寄進もあり、利根運河大師堂が建立されて落成法要が行われ、円東寺の18体の大師像も遷座された。現在は、利根運河大師護持会として、保存にあたっているそうだ。

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再建された利根運河大師堂の大師像。

八十九ヶ所すべて・・・というわけにはいかなかったけれど、いくつかを説明を受けながら拝見することができた。地域の皆さんが、大切にしていらっしゃるのが、本当によく伝わってきた。

森田氏が意図したように、この地に人を集めるための利根運河大師八十九ヶ所巡りは、今やっても楽しい!今日は、天気も良く、のんびり歩くにもちょうど良い距離。もっと流山市内外の皆さんにも知ってほしい!流山市も、もっと宣伝してうまく紹介できないかと思う。これもまた、流山市が「宝」の所在を自ら認識できていない!例だと思う。

その後、窪田酒造さんへ。これについては、また次のブログに続く・・・。

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