6月議会に上田は「困難な問題を抱える女性に対する支援の充実を求める陳情書」を提出した。
●教育福祉委員会での審議結果
繰り返すが、教育福祉委員会では、植田議員、矢口議員が採択としていただいたが、うた議員、戸辺議員、笠原議員、青野議員の不採択によって、委員会の判断は「不採択」となった。7月9日の本会議で、全議員による最終的な判断がなされる。
不採択になって、ご心配いただいた、他の委員会の議員もいらっしゃった。本当に有り難い。しかし、実は、私は、採択・不採択に、あまりこだわっていない。陳情書の審議によって、この問題についての流山市の取り組みが明らかになったことが大変重要だと思っている。採択・不採択に関わらず、時間をかけて審議していただいた教育福祉委員会の議員の皆様には、大変感謝している
●困難問題を抱える女性への流山市の取り組みは十分か?
この一つ前のブログに、流山市の答弁の一部を記した。流山市は、この取り組みで「取り組んでいる」とし、不採択をした議員の皆さんは、それを了承したということなのだと理解している。
流山市が「取り組んでいる」という現状で足りているのか、これを了とできるのかについては、流山市民の皆さんにこそ判断してほしい。私の判断は「全く不十分」というものだ。
相談員についても、質が問われる。女性問題の相談員は、本当に養成が難しく、大変な仕事だ。質の高い相談ができているのか。相談員だけではなく、他の専門家へと、つなげているようには聞こえない。それを含めて、きちんと目を配れる人(本来ならば市長でしょう)が流山市役所にはいないのではないか。
●女性の問題を真剣に考えてくれているのはどの議員か?
女性たちの抱える広範で複雑な問題をしっかりと受け止め、共に解決のために動き出そうと自治体が支援することに、どの議員が真剣に考えてくれているかということが本会議での各議員の判断によって明らかになるだろう。これについでも流山市民、特に女性の皆さんに見守っていただきたい。
市議会議員は、当然だが、流山市役所の職員ではないし、その仲間でもない。流山市の職員が頑張っているなら、それをきちんと良いと評価すべきだ。しかし、十分に対応できていないのであれば、それをきちんと指摘し改善するのが、市議会議員の仕事だと思う。いい時はいい。ダメな時はダメ。当たり前だけれど、それができているのか、流山市民の皆さんに判断していただきたい。
●少数でも心強い議員の存在を確認できた
教育福祉委員会で、矢口議員の的確な質問によって、流山市における取り組みの現状が明らかになったことは大きい。貴重な情報が明らかになった。
また、植田議員は、60代の女性の具体的な事例を挙げながら、裁判を含め、女性たちが、自らの安全を確保しながら、問題を解決することがどれだけ難しいか、女性の置かれた状況を示していただき、流山市が、もっと現状を理解し、取り組んでもらいたいという訴えがあった。
このような現状を知っているからこそ、採択としていただけたのだろう。女性議員であっても、女性の問題を理解しているとは限らない。女性であろうと、男性であろうと、この構造的な問題にしっかりと取り組む姿勢をもつのは誰かということが確認できるだろう。
●最後に
女性の問題は、女性だけの問題ではない。女性が苦しんでいる時、そのお子さんをはじめとした家族など周辺の人々、そして誰でもない、加害の可能性のある男性も苦しんでいることがある。だからこそ、女性たちが幸せでいることは、その周辺の人々が幸せになることであり、この流山市が幸せになるとも言えるのだ。しかしまずは、誰でもない、女性自身こそが心穏やかに暮らせるようになってほしいと思う。
女性たちに、「ただ耐え忍ぶことを強いるのではなく、きちんと専門家に相談し、その力を得て、自分で判断し、選択し、問題を解決に向けて動かし、生活を立て直すことができるのだ」ということを今一度、しっかりと心に留めてほしい。そうやって、勇気をもって動き出すことが、良い結果を生み出していくと信じたい。
そういった大変な問題に取り組むことは、専門家にとっても、市職員にとっても大変なことだ。しかし、時間がかかったり、互いに不信感をもったり、うまくいかなかったり、その道のりは困難だろう。簡単ではない。それでも最終的に、いい方向に踏み出せた時、女性自身はもちろんのこと、関わった人たちもまた、本当に一緒に取り組んでよかった!と思える日が来る。それこそが、仕事の醍醐味ではないかと問いたい。流山市民に寄り添える行政をつくっていただきたい。そして、それこそが行政職員の喜びでもあるのではないだろうか。
流山市民の皆さんも、市政について気になることがあれば、陳情し、問いかけてみてはどうだろうか?もうやっているよと開き直られることもあるだろう。しかし、何らかの動きへの浮力になるなら、取り組む価値があるのではないだろうか。
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