国際赤十字(ICRC)のミリアナ・スポリアリッチ総裁が、ガザにおける現状についてBBCのインタビューに応えていたので、共有したい。
BBCキャスター:ICRC国際赤十字の総裁は、「ガザ地区は、この世の地獄よりも酷い場所になっている」と述べました。「パレスチナ人たちは人間としての尊厳を奪われ、国際人道法は中身を失っている」としています。アメリカとイスラエルが支援するガザ人道支援財団が運営する支援配給センターは4日、一時的に閉鎖されました。ガザ人道財団は、再編成と効率の改善のためとしています。イスラエル軍は、配給場所につながる道路は戦闘地域とみなすと警告しています。」
以下は、私が信頼するBBC国際問題担ボージェレミー・ボーエン編集委員による、インタビューである。
総裁が、今月ガザを訪れたことを受けて。
MS:状況はさらに悪化しています。人類は、ガザ地区を見捨てています。私たちは、ガザ地区で起きていることをただ黙って見ているわけにはいきません。ガザの状況は、容認可能な法律上、道徳上、そして人道上のあらゆる基準を超えています。破壊の度合い、人々の苦しみの大きさも同じです。
しかし、それ以上に重要な事実は、ガザの人々が人としての尊厳をすべて奪われていくのを私たちがただ見ているということです。私たちは、集団として、このことに良心の呵責を感じるべきなのです。
JB:イスラエルは、自衛のための行動をとっているのだと主張しています。
MS:どの国にも自衛権はあります。どの母親にも、子どもが自分のもとに帰ってくる姿を見届ける権利があります。人質をとることや子どもたちから食糧や医療、安全保障へのアクセスを奪うことは弁解の余地のない行為です。戦闘行為においては、どの紛争の、どの当事者も尊重すべきルールがあります。
JB:イスラエルの攻撃がもたらす結果について問題視していらっしゃるのですね。
MS:私が問題視しているのは、民間人をひどく軽んじるような戦争を世界中が目の当たりにしていることです。民間人の尊厳をすべて奪うような戦争です。
JB:これからどれだけ戦争が長引くにせよ、過去20ヶ月の戦争を振り返って、どのように総括されますか?
MS:このようなことは二度と起きてはなりません。でも、今この瞬間は二十年後と違います。この戦争は、今起きていて、今、それを覆すことができるはずです。今、命を救うことができるはずです。だからこそ、今、行動を起こすことが重要なのです。各国の指導者には、行動を起こす義務があります。どうか、行動を起こし、今以上の取り組みを行い、自分たちにできることをしてほしいと思います。いずれ、それが彼らのもとに帰って来て、彼らを悩ませることになるからです。
以上
次のブログに続く。
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