流山から松戸での集会「人はなぜ、戦争に協力してしまうのか」に参加した。2025.08.11公開

戦争・平和

8月10日(日)、松戸市民会館で開催された「人はなぜ、戦争に協力してしまうのか〜『満蒙開拓団』移民を通して考える」に参加してきた。

この集会に先だったトークイベントについては、以前、当ブログでもご紹介した。

流山から松戸Bread&Rosessへ。ある二人の村長の判断の分岐点を考えた。 - 上田恵子(ウエダケイコ) | 選挙ドットコム
7月12日、松戸市にあるBread&Rosesで開催されたトークイベント「『満蒙開拓団』の悲劇を分けたもの〜長野県の二人の村長の事例から〜」に参加してきた。話者は、吉野信次さん(松戸市民ネットワーク)。私も吉野さんに様々お世話になってきた。...
流山で、ある二人の村長の判断の分岐点を考えた。その2 - 上田恵子(ウエダケイコ) | 選挙ドットコム
吉野信次さんの「満蒙開拓団の悲劇を分けたもの〜長野県の二人の村長の事例から」の続き。長野県の二人の村長が登場する。一人は、木下条村(現阿南町)の佐々木忠綱村長、もう一人は、河野村(現豊丘町)の胡桃沢盛村長。佐々木村長については、大日方悦夫、...
流山で、満蒙開拓団を通して若い人たちに伝えたいこと。 - 上田恵子(ウエダケイコ) | 選挙ドットコム
私は、政策秘書だった頃、中国残留孤児2世、3世への支援を求める集会で、当事者の方から、満州開拓団が日本に帰国する時の様子を聞いたことがある。まず、帰国する順番があった。満鉄職員や警察官などの家族たちが鉄道で南下していった。しかし、満州開拓団...
流山で、ある二人の村長の判断の分岐点を考えた。その3・了。 - 上田恵子(ウエダケイコ) | 選挙ドットコム
これまで2回にわたって、吉野信次さんによる「満蒙開拓団の悲劇を分けたもの〜長野県の二人の村長の事例から〜」に参加して考えさせられたことについて、書いてきた。今回は、その最終回。長野県木下条村(現阿南町)の佐々木忠綱村長。長野県河野村(現豊丘...

本当にいろいろな問題を突きつけられた集会だった。

講演者は、胡桃沢伸さん(精神科医、劇作家)。胡桃沢さんの祖父は、村長として、村民を満蒙開拓団として満州に送った。終戦の翌日16日、そのうちの73名が互いに首を絞め合い集団死する。戦後、胡桃沢さんの祖父は、自死を選んだ。戦後、家族の中で秘められた、その事実に向き合い、葛藤し、言葉を失い、格闘の末、再び言葉を取り戻し、満州を訪ね、自らの思考を重ねてきた胡桃沢伸さんが、よくぞ、その経験を私たちと共有してくださったと感謝の気持ちでいっぱいだ。

集会は、主催者の予想を遥かに超えて、立ち見で溢れた。多くは、戦争体験した世代の方々が多かったように思う。その皆さんが、大雨の降る中を、この集会に参加されたのは、集会のタイトルになった「人はなぜ、戦争に協力してしまうのか」という問いを巡って、今もなお、答えを探し続けているからではないだろうか。私もまた、その一人である。そして、それは、これからも考え続け、それぞれが思考を重ねていかなければならないことだと思う。

このシンポジウムで語られ、指摘されたことは、多岐に渡るため、今日のブログだけにはまとめられない。今後、何回かに分けて、思いを書き留めていきたいと思う。ぜひ、おつきあい願いたい。(連続して発信することにはならないです。)

まずは、この集会でも流れた信越放送のドキュメンタリー番組。YouTubeで観られるようになっているので、URLをご紹介したい。ぜひ、この番組を一度観てみていただきたい。

SBC信越放送2024年8月制作「沈黙の奥底」

沈黙の奥底~河野村分村が問いかけるもの~
長野県の河野村が、国策に従い、95人の村人を満州国へ入植させてから80年。長い間、村のなかで語ることが憚られてきた河野村分村の事実を紐解く。2023年6月、豊丘村の久保田諫さんが93年の生涯を閉じた。14歳で満州へわたり、敗戦後の悲劇を生き...

私の駄文より、この番組をみていただければ、満州開拓団を見つめることができるのではないかと思う。ぜひ。

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